ジェネリック大国インド!

ジェネリック薬とは?

製造の特許期間が切れた医薬品を他社が作る医薬品を後発医薬品、またはジェネリック医薬品と呼ばれます。近年ではテレビCMなどでよくジェネリックという言葉よく耳にします。しかし「安い薬・質が悪い・偽物なの?」などの好ましくないイメージを持つ方も少なくなく、ジェネリックの正しい理解が意外と周知されていません。

 

 

日本でも浸透しつつあるジェネリック

海外と比べ日本でのジェネリックの普及はかつては乏しいものでした。これは薬を審査認可する厚生労働省がジェネリック薬の認可に対して認可を出さなかったためです。 しかし2008年公表の「医療制度改革」によって状況が一変します。日本には健康を守るため国民健康保険制度があります。しかし、高額な薬の費用を国が負担する仕組みの保険制度により、将来的に高齢化社会になると莫大な国庫が使われる状況となるため働き盛りの方々の保険料が高騰することは不可避です。そういうわけでこの状況の中、国は安価で安全性のあるジェネリック薬を提唱していると言えるのです。

 

 

ジェネリック薬が安価な理由

本来、医薬品は開発を経て製品として世に送り出されるまでに多額なコストがかかります。薬の完成までに一番費用を捻出するのが研究開発費で、症状に対してどの成分に効果が見いだせるのかといった研究や、薬の成分そもそもの開発、その成分を薬として利用できるようにするための研究など製品として世に出すために製薬会社は十数年の年月がかけられていることが一般的です。膨大なコストがかかるため、薬ができあがるまでに数百億円程度かかることも結構見られます。 コストをかけて薬を作った会社は、その薬を自社で売る権利を得ることにより費用を回収します。これが特許です。開発した薬に対してかかる特許期間は約20年で、コストの状況次第では最大25年まで延長が認可されます。そしてその特許期間が終わればその権利は国民の共有財産となることから、他の製造会社でも同じ成分で作った薬を製造することができるようになります。この薬のことを総称してジェネリック薬と言われているのです。 アメリカの「ファイザー」で作られた世界初の勃起不全薬のバイアグラは1998年から販売されましたが、2013年に特許期間が満了となり国内外のメーカーが成分のシルデナフィルを利用した薬を数多く製造しています。シルデナフィル自体はファイザーによってすでに作られているので他のメーカーが成分の研究開発費を捻出する必要は無く、その分薬の価格を抑えて販売できるという訳です。 これが、ジェネリック医薬品が安価に販売されているシステムです。

 

ジェネリック薬の安全性

特許期間が切れたことを前提条件として、各製薬会社はジェネリック薬の製造販売を行えるようになれます。製造の際は元となる薬の有効成分を使用することはもちろん、含有量も同じとする必要があります。これにより安全性・効果を同じにすることができます。効果が同等であるかをチェックしてOKとなったのちに初めて一般に販売できるようになります。 また薬には成分以外にも、添加剤が利用されることもああります。ジェネリックの場合、本来のものとは異なる添加剤が利用されていますが、これは薬を飲みやすくさせるよう意図的に工夫されています。

 

 

海外での需要が高いジェネリック薬

国内でのジェネリック薬の周知率はメディアを利用した啓蒙活動の効果により年々増加しつつあります。しかし2014年度の統計で日本での使用率が約50%に対し、海外では70%以上の方が活用しています。これは海外の医療制度が関係しており、薬は本来高価なものであるため、安価なジェネリック薬でなければ簡単に活用できないのです。そのため、海外のメーカーは健康を守る使命のもと、オリジナルの薬にも負けない優れた効果のある製品を作ることで価値を見出しているという訳です。

 

ジェネリック大国インド

ジェネリックの製造国を確認するとインド製の薬ばかりだということに気づきます。これは、インドは全世界の薬の使用率でジェネリック薬のシェアが非常に多く、国民の9割以上がジェネリック薬を利用しているためです。品質・信頼性ともに非常に高く、世界的にも人気があるためインドのジェネリック薬は海外にも多く輸出されています。正に国家的プロジェクトなのです。 具体的に説明しますと、インド国内では、薬に関する特許において2005年まで製法特許しか認められておりませんでした。そのため製作方法さえ変えれば、物質特許の効力があった場合でもジェネリックを作ることが可能だったのです。この状況はインド国内でのみ適用されるため、他国では特許期間中のため作れないジェネリック薬を製造し、その上発展途上国を主に他の国に輸出することも可能となっていました。
この方策には国際的に大きく糾弾され、その後の製薬会社等の猛反発により2005年、法改正後によって他の国と同様の特許ルールを強いられる形となりました。しかしこの際、インドの特許庁の法律も同時に特許権を持った製薬会社へ金額を支払えばジェネリックとして製造してもよいという内容で法改正を行いました。このような経緯から、ジェネリック製造を止める効果は今も昔同様に留まることはありません。たとえ訴えを起こしたとしてもインドの法律により損害賠償などの判決は一切認められないのです。
貧困国の多いアフリカ諸国ではほぼインドで製造されたジェネリック薬が使われています。

 

 

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